|
|
5. 管理オブジェクト
JMS 仕様では、下記の 2 つのオブジェクトを JMS サーバーによって管理することが定められています。
- ディストネーション (キュー、トピック)
- 接続ファクトリ
これらのオブジェクトは、管理オブジェクト (Administered Object) と呼ばれるものです。
管理オブジェクトは、JMS API では直接アクセスできないオブジェクトで、そのアクセスには JNDI (Java Naming and Directory Interface) を用いるよう規定されています。
管理オブジェクトは、JMS 管理機能 (もしくはシステム管理アプリケーションまたはシステム管理者) によって作成され、JMS クライアントが JNDI を用いてアクセスするオブジェクトです。
図 7. 管理オブジェクト
JMS クライアントでは、一般に、次の手順によって管理オブジェクトを取得し、JMS サーバーとの接続を確立します。
- JMS クライアントは、管理オブジェクト (接続ファクトリおよびディストネーション) 取得のために JNDIイニシャルコンテキストを取得します。
- 接続ファクトリをルックアップします。
- 接続ファクトリを使用して JMS サーバーへのコネクション (接続) を生成します。
接続ファクトリには、メッセージ ドメイン (PTP、PubSub) やトランザクション コントロールなどの属性値を、JMS 管理機能を用いてあらかじめ設定しておきます。JMS クライアントでは、適切な属性値が設定された接続ファクトリをルックアップし、使用する必要があります。
- 確立したコネクションに結び付けて、セッションを生成します。
- ディストネーションをルックアップします。
- 生成したセッションに結び付けて、メッセージプロデューサもしくはメッセージコンシューマを生成します。その際、ルックアップして取得したディストネーションを指定します。
JMS では管理オブジェクトの利用方法について上記のように定めていますが、管理オブジェクト インスタンスの実装方法については製品ベンダーに委ねられています。したがって、接続ファクトリの名前や設定できる属性値などは、製品ベンダー間で異なっています。また、ディストネーションとして実際に使用されるデータストアも製品ベンダーによって異なっています。
FioranoMQ では、数種類の実装方法を用意し、ユーザの環境に応じて柔軟に選択できるようにしています。
詳細については、管理オブジェクトの実装のページを参照してください。
管理オブジェクトの実装 の詳細説明
|
|
|
|
|
|