Fiorano Integration Platform®:
REST ful な Web サービスによる オンライン販売サイトの構築
|
|
キーポイント
- FAXで行っていた受注業務をWebにより自動化
- RESTful な Web サービス
- フランチャイズごとのカスタマイズされた販売を管理
- エンタープライズ アーキテクチャに基づいたシステム設計
- 高い開発生産性
- 発注ミスの激減
|
『 PLAN-A では SOA 製品を使用する場合、ユースケースあたりの実装効率を重要視しています。Fiotano Integrtion Platform による開発は、コンポーネントのテストからデプロイまでがとてもスムーズで、とても素早くビジネスシナリオの実装が行えました。また、今回利用した REST コンポーネントとフィオラノ独自のイベントポート方式により、他の製品のような IF 構文による分岐や XSLT による WHEN 文などのスクリプティングを行うことなく、ウィザードによる設定を中心に品位の高い API コマンド実装が行えた点も秀逸でした。』
PLAN-A LLP 代表 青木 則昭
|
本事例の章
- 藤波タオルサービスの概要
- ビジネス上の問題
- ソリューション
- 効果
- 今後のプラン
- 参考資料
藤波タオルサービスの概要
藤波タオルサービスは1967年に業務用おしぼりの販売・レンタル業として創業をしました。
関東一円にサービス範囲を広げ、そのサービス網を活かして 1979年にロールタオル、マットレンタル、マット販売などおしぼり以外の衛生、店舗用品の取り扱いを開始しました。
1999年にはおしぼりの月産 500万本を達成し、現在はベトナムや中国との連携と深めながら他方で自社ブランド品開発を進めるなど、衛生、店舗用品分野の資材調達および販売ハブとしてさらなる飛躍をめざしています。
ビジネス上の問題
おしぼりの主要消費先である飲食小売店は規模の小さい事業者が多く、そのため藤波タオルサービスではフランチャイズ(取扱い代理店)を併用して地域ごとの販売展開を行ってきました。
フランチャイズからの受注にFAXを利用し、それを本社の受注担当が手作業で処理していました。しかし取扱う商品の数が増えるにつれ、あるいはフランチャイズごとの販売ルールが複雑になるにつれて、受注作業が煩雑になり、ミスやトラブルの発生も多くなりました。
特に手書きのFAXにコメントや取り消し線を用いて連絡票のようにやりとりをする商慣は業務の流れが属人化し、担当者不在時などに業務が止まることも発生しました。
また、複雑な同時梱包数計算の問題もありました。
本社以外の外部倉庫から発送をする場合の発送個口計算が異なる、同梱による発送料割引の特定対象製品がある等、受注側の都合で何枚ものFAX発注用紙をフランチャイズに記入してもらう必要がありました。
ソリューション
このような問題を解消するために藤波タオルサービスはフランチャイズからの受注を電子化する検討を開始しました。
当初は市販の業務パッケージなども検討をしましたが、フィオラノソフトウェアのコンサルティング パートナーである PLAN-A LLP (有限責任事業組合) にシステム コンサルティングを委託しました。
PLAN-A による検討の結果、Fiorano Integration Platform を中心にしたオーダーメイド システムを構築することとしました。
システム構築上のガイドライン
- 企業が持つ従来の資産(通信環境、オラクル データベースなど)を無駄にしない
- 思い描く新システムのビジネスプロセスが自由に実装可能である
- 海外展開など、将来の企業の成長に合わせてシステムを柔軟に変更することができる
- 将来は企業自身によってシステムの変更やメンテナンスが可能となる
Fiorano Integration Platform を利用した新システムは PLAN-A の支援によって3か月で構築されました。
その構築方法はエンタープライズ アーキテクチャ発想に基づくもので、ミドルウェアである Fiorano Integration Platform を基盤にシステム機能サービスやアプリケーション間の橋渡しとするアーキテクチャを定め、セキュリティ、データ、業務画面の設計および構築を同時進行させるものでした。
図をクリックすると拡大図を表示します。
ユースケースドリブン
新たに業務や業務画面を構築する場合、βフェーズの業務テストを踏まえてもなお業務プロセスの変更は起こりうります。
Fiorano Integration Platform は業務設計者がイメージする業務プロセスと相似する形でITコンポーネントを配置できます。
このため、急な業務プロセスの変更にも素早く対応をすることができました。
REST アダプター
Web 業務画面と Fiorano Integration Platform の間は約 20本の REST API (HTTPの GET/PUT と XML 形式のリプライの組み合わせ) で結合されました。
PHP などで業務画面を直接DBを操作することなしに、サービス化された API だけを用いて通信をすることは、今後システムが自由に拡張することを可能にする重要な要件でした。
Fiorano Integration Platform で提供される REST アダプターはこの要件を十分に満たしたものです。この REST アダプターは、ウィジェット画面に沿った指定だけでコンフィグ設定でき、自動的に XSD が提供されるなど、非常に使いやすいものでした。
リモート監視
運用後さまざまなレベルでログや通信記録、問題の追跡が行えるWeb管理機能により、障害発生時にもすみやかな対応が可能になりました。
高い開発生産性
ユースケースあたりの実装時間はおおよそ2日程度で、その多くが DB コンポーネントの SQL 検証であったことを考えると Fiorano Integration Platformの生産性はとても高いものでした。
アーキテクチャ設計を行った PLAN-A の青木則昭はこう述べています。
『 PLAN-A では SOA 製品を使用する場合、ユースケースあたりの実装効率を重要視しています。Fiotano Integration Platform による開発は、コンポーネントのテストからデプロイまでがとてもスムーズで、とても素早くビジネスシナリオの実装が行えました。また、今回利用した REST コンポーネントとフィオラノ独自のイベントポート方式により、他の製品のような IF 構文による分岐や XSLT による WHEN 文などのスクリプティングを行うことなく、ウィザードによる設定を中心に品位の高い API コマンド実装が行えた点も秀逸でした。』
効果
従来のユーザ向けオンライン販売サイト e-shizai market を冠した新システムは徐々に対応フランチャイズの数を増やし、現在全フランチャイズが利用しています。
フランチャイズや藤波タオルサービスにとって次の効果がもたらされました。
- 受注〆時間(午前11時)が厳格に運用されるようになり、例外処理が減少
- 受注ミス、発注ミスの激減
- 上記による受注担当者の業務効率化
- 発注記録のフランチャイズへの提供
- 発注側棚番等のフランチャイズごとの連番管理機能の提供
- 代理発注登録によるフランチャイズのオフライン営業などのサポート
- 商品のキャンペーン連動
今後のプラン
藤波タオルサービスは本システムをさらに改良してフランチャイズにより高い利便性を提供したい、と考えるとともに、在庫管理との連動、海外製造拠点との通信プラットフォームとしての応用などを検討しています。
参考資料
機能説明のページ
ホワイトペーパー
『 メッセージ ドリブン SOA 』 (資料ダウンロードページへ)
『 ESB 製品選定のポイント 』 (資料ダウンロードページへ)
|