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Fiorano SOA Platform®:
   Salesforce CRM とトレーディング プラットフォームの連携
金融サービス : SSP Insurance 社
キーポイント
  • クラウド CRM (salesforce.com) との連携
  • クラウド上のデータとバックエンドのデータとの整合性
  • ETL
  • ビジネス データの可視化とインテリジェンス性の向上
  • イベント ドリブンなフロー
  • アジャイル性の確保
  • リニアなスケーラビリティ

『 我々は Fiorano の最新ソフトウェアをアクティブに使用しています。その結果、コンポーネント再利用のチャンピオンになることができたと自負しており、たいへん喜んでもおります。我々は、もはやスクラッチからコードを書くことはありません。これによって、コストの削減のみならず、顧客に対する新しいサービスを作ることにより多くの時間を割けるようになりました。実際、我々のサービス メニューは拡充、拡大しており、インテグレーション プロジェクトの実施が容易になってきています。
インテグレーション ソリューションの課題を抱えている IT ユーザーの方々に、私はこの先進的なミドルウェアを検討することをお勧めします。Fiorano の使用経験から得たアドバイスを、あらゆる企業の管理者の方々にお伝えできたら、たへん喜ばしく思います。』
SSP Insurance 社 テクニカル プログラム マネージャ
Christopher Ward


本事例の章

  1.  SSP Insurance 社の概要
  2.  ビジネス上の課題
  3.  ソリューション
  4.  効果
  5.  参考資料

SSP Insurance 社の概要
SSP Insurance 社は、英国に本拠を置く企業で、保険業界および金融業界に特化して IT テクノロジー サービスを提供しています。SSP 社のクライアントには、保険会社トップ 50 社の内の 20 社、金融、保険ブローカーのトップ 50 社の内の 30 社、ファイナンシャル アドバイザーのトップ 10 社の内の 4 社が含まれています。
SSP 社ソリューションのユーザーは 50,000 を超え、英国における電子取引の 30% 以上は SSP 社のソリューションを経由して行われています。
英国における金融サービス業界では、SSP 社は最も信頼のおける企業の一社として挙げられています。


ビジネス上の課題
SSP 社は、英国の保険業界および金融業界のトップ企業に IT テクノロジー サービスを提供しています。
保険業、金融業において SOA 実装に求められる前提条件は、数十万のユーザーを最小限のハードウェア追加でサポート可能となるスケーラビリティです。
しかしながら、SSP 社のクライアントである証券ブローカーや保険ブローカーはインテグレーションを必要とはしていましたが、ミドルウェアに多大な費用をかける資金を持っていませんでした。

SSP 社では、さらに、様々なハードウェアやオペレーティング システムが混在する環境で、マネージド サービスやバック オフィスのソフトウェア ソリューションを高度なセキュリティを有するデータセンターで 24時間 365日稼動させるという、非常に複雑なインフラストラクチャを使用していました。この複雑なシステムの運用費は増加傾向にあり、費用を予算内に抑えることが急務となっていました。

このため SSP 社は、数 10万を超えるユーザーをハードウェアを増設することなくサポートできるリニアなスケーラビリティを有する SOA プラットフォームの導入が不可欠と判断しました。さらに、プログラム開発の膨大な費用を削減するために、コンポーネントの再利用も最重要課題の一つとなりました。


ソリューション

スケーラブルで拡張性に富むインテグレーション プラットフォームを導入するために、SSP 社はアプリケーション インテグレーションやミドルウェア分野の主要ベンダーの評価を実施しました。これらのベンダーには、IBM、オラクル、マイクロソフト、Fiorano が含まれていました。また、インテグレーション プラットフォームを自社開発するというオプションも検討されました。

最終的に SSP 社は、 Fiorano SOA Platform を主に以下の2つの理由から採用することに決定しました。

  • クラウド上のアプリケーション (salesforce.com を含む) と SSP の API レイヤーにあるデータとを迅速に統合し、バックエンド データの整合性をリアルタイムに確保できること
  • 顧客、保険ブローカー、保険会社などからなる広範囲で複雑なサプライチェーンをインテグレーションする容易さ

この結果、Fiorano SOA Platform によるソリューションが、SSP 社の垂直シリューションとして、多くのクライアントにインストールされることとなりました。

プロジェクト 1: 大手保険証券ブローカーにおけるクラウドベース CRM (Salesforce.com) との連携

SSP 社のクライアントの一社に、保険会社の火災保険や自動車保険を顧客に販売している大手保険ブローカーがあります。
このブローカーは、既に SSP 社のバック オフィス ソリューションを導入しており、また、その他の製品も同時に利用しています。
これらの製品の一つに、クラウド上の CRM (salesforce.com) があり、以下の手順で運用していました。

  1. salesforce.com に見込み客のリード情報を入力
  2. salesforce.com から SSP バックオフィス ソリューションにデータを手作業で転送
このブローカーは、情報の再入力の手間を省き、コストと時間を削減するために、saleaforce.com とバックオフィス ソリューションの様々なコンポーネントやアプリケーションとの間を連携し、データ転送の自動化を実現する必要がありました。
Fiorano ソリューションをインストールすることで、salesforce.com とバック オフィスとの間のデータ同期化が自動的に行えるようになりました。
  1. salesforce.com を Web サービス (SOAP) によって Fiorano が呼び出します。
    salesforce.com 内で転送要とマーキングされたレコードを、セキュリティ トークンの交換の後 Fiorano が抽出してきます。
  2. レコードを抽出すると、SSP 社の API レイヤーを Web ベースで呼び出します。
  3. SSP API レイヤーが呼び出されると、バックオフィスにレコードが追加記録されます。
  4. Salesforce.com には追加記録された旨の通知が返され、ログファイルにも同時に記録されます。
Fiorano からは頻繁に salesforce.com にポーリングし、データ転送およびバックオフィスへのレコード記録がほぼリアルタイムで実行できます。

SOA Platform による salesforce.com との連携

このブローカーでは、Fiorano ソリューションの導入によって、複数のアプリケーション間で保持されているデータの同期が確保できるようになり、マーケティング キャンペーンの有効性や歩留まりといった様々なメトリクス (測定データ) のトラッキングが可能となりました。

Fiorano のソリューションによってデータがリアルタイムに単一のアプリケーション (データソース) に集約し、さらに必要な形式にデータ変換されることで、経営層にとって重要なビジネス データの可視化が可能となり、データのインテリジェンス性が効果的に高まります。
このデータ集約および可視化は自動的に行われるため、Fiorano ソリューションのインタフェースを気にすることなく、ビジネス データの解析に集中することができます。

このアプローチでは、手動でデータ入力する作業が不要となり、人的リソースを削減することができました。
また、SSP API と Fiorano の ETL 機能によって、重要データの不備や正確性をチェックできるようになりました。エラーデータを Fiorano ソリューションがログ記録として所定のドライブに書き出しますので、ブローカーは任意の時間に検査することができます。

SSP 社のテクニカル プログラム マネージャ Christopher Ward 氏は、
『 これは、費用便益 (cost-benefit) モデルに基づいてインテグレーションするというシンプルなソリューションです。コンポーネントの再利用という方法は、何千行もの .NET コードの開発を不要のものとしてくれました。また、類似プロジェクトの実施においてもコード開発をすることなく達成できるということも意味しています。』
と、述べています。


プロジェクト 2: 大手保険会社における公的自動車保険データベース (MID) との同期化

英国では、保険会社は政府の自動車保険データベース (MID: Motor Insurance Database) を定期的に更新することが法律によって定められています。
MID には、英国内で保険がかけられている車両の保険証券情報が記録されています。MID は、保険未加入の運転者数を減らすことで未保険車両による事故被害者への損害賠償コストを低減するという目的で保険業界が設けたものです。
MID によって、英国の保険会社は第4次 EU 自動車保険指令 (the 4th EU Motor Insurance Directive) にも準拠することになります。第4次 EU 自動車保険指令では、保険加入車両の保険証券情報が EU 加盟国各国の情報センターで簡単に検索できることが求められています。英国では、自動車保険局 (Motor Insyrance Buereau) が情報センターの役割を担っています。

SSP 社のクライアントの1社である大手保険会社は、SSP バックオフィス ソリューションを導入済でした。
SSP バックオフィス ソリューションは、顧客情報の管理、保険契約および契約更新情報、保険金請求、リスク管理、書類管理、財務管理などビジネスのあらゆる面をカバーしています。

この保険会社の関心事に、頻繁に変更される保険契約の変更があります。例えば、タクシー会社との間では比較的短期な保険期間 (1 週間というのしばしばあります) で、しかも 1 つの契約で複数のドライバーが登録されています。このような契約でも、個々のドライバーが事故を起こした場合にはその都度ドライバーの責任を保険でカバーしなければなりません。
また、保険期間満了前に保険金が支払われた場合の保険料の中途変更 (Mid Term Adjustments) が数多く発生します。契約管理アプリケーションは、この中途変更に確実に対応し、正確に記録されなければなりません。
このように、保険契約の内容は、その短い保険期間中にも頻繁に変更されます。

Fiorano のソリューションでは、

  1. SSP バックオフィスは、バッチ処理によって毎晩バックオフィスに在るデータベースにレコードを記録
  2. Fiorano ソリューションは、バックオフィス データベースにログインし、データ ファイルを更新
  3. 同時に、エラーファイルおよびログ記録を生成し、エラー対処が確実に行えるようにする
  4. 生成されたデータ ファイルは、保険会社に FTP によって渡され、保険会社側で内容を確認
  5. MID にデータを転送
  6. MID のデータは、警察などの公的機関がアクセス
のステップでイベント ドリブンに処理が行われます。

イベント ドリブン ビジネス プロセス

このソリューションによって、MID 関連法規に低コストで準拠できるようになりました。
さらに、Fiorano ソリューションの導入によって、常に変化する保険業の法律や規則の変更にも即時に対応可能となり、コンプライアンスの維持に役立っています。

効果

SSP 社は、Fiorano のインテグレーション技術を利用することで、複数の異なるアプリケーションを連携することを実現でき、素のデータを経営判断に役立つデータへと変換することに伴う時間と費用を削減することに成功しました。
加えて、Fiorano にバンドルされているコンポーネントの再利用性によって、段階的に規模を拡充していくインクリメンタルな開発手法を取ることができました。最小限のハードウェアからスタートし、徐々にデプロイメント規模を大きくしていくことで高い ROI を得ることができました。

SSP 社のテクニカル プログラム マネージャ Christopher Ward 氏は、
『 技術的に優れた製品です。我々は、Java と .NET の両方の機能を同時に利用できる点が気に入っています。Fiorano によってこの 2 つの世界のそれぞれの良い点を同時に利用できるのです。Fiorano ソリューションが弊社のクライアントに普及していくにつれ、.NET の数万行のコーディングから解放されるという再利用のメリットを享受できるようになります。我々は、数百のクライアントをサポート可能な規模に容易にスケールアウトする fiorano のアーキテクチャを手に入れました。これは、新たなサービスやビジネス モデルを創出する能力の源となるものです。』
と、述べています。

Fiorano の他社にはないアーキテクチャによって、迅速なデプロイメントと容易な運用が可能な連携統合プラットフォームとなり得ています。その柔軟性と拡張性は、SSP 社に高い ROI をもたらしています。


参考資料

機能説明のページ

 Fiorano Integration Platform (製品説明)
 Fiorano Cloud Platform (製品説明)
 Fiorano ESB (Fiorano Cloud Platform の中核コンポーネント)
 コレオグラフィ ツール

ソリューション紹介のページ
 金融サービス
 ハイブリッド クラウド連携
 Salesforce CRM 連携
 アプリケーション連携 (EAI)

ホワイトペーパー
 『 メッセージ ドリブン SOA 』 (資料ダウンロードページへ)

  『 ESB 製品選定のポイント 』 (資料ダウンロードページへ)



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