今日の企業環境は、急激に変化し続けています。まったく異なるオペレーティング システム、アプリケーション、データベースなどが混在した IT 環境も例外ではなく、技術革新の波にもまれています。しかし、それはクラウド コンピューティングの出現によってより複雑化するという方向ではあるのですが。企業アプリケーションの複雑性が増すにつれ、SOA の一環としてクラウド コンピューティングを活用するというニーズが高まりをみせています。SOA とクラウド コンピューティングを融合することで、柔軟性、分散性、スケーラビリティに優れた次世代のビジネス アプリケーションを構築し、業務処理の効率化、コスト削減、売上げの向上、新規マーケットへの参入の足がかりとして期待できるからです。
ネットワーク経済において成功するためのキーは、クラウド環境で実行可能な SOA ベースのビジネス プロセスを構築することでバリュー チェインの自動化を実現し、さらにビジネス環境の変化に対するアジャイル性を高めることです。企業の業務処理プロセスとクラウド環境の統合が迅速に行えるようになれば、より大きな効率化、売上げ増加、新規マーケットの参入が可能となります。

このホワイトペーパーでは、クラウド コンピューティング環境を活用するために必要となる SOA プラットフォームのフレームワークについて説明します。このフレームワークは、柔軟性やスケーラビリティに優れた次世代の分散ビジネス アプリケーション構築に不可欠なものです。

目次

1. クラウド環境に対応した SOA アプリケーション
2. クラウド環境における SOA 実装フレームワーク
   1. 分散イベント処理アーキテクチャ
   2. サービス指向に基づく柔軟性
   3. 標準規格のサポート
   4. フォルト トレーランス、信頼性、スケーラビリティ
   5. 分散環境におけるセキュリティ
   6. 一度開発したら、どこでも再利用できる
   7. ビジネス プロセスの変更
3. まとめ