1. SAP システムのファンクションを呼び出す
	2. IDOC によるイベント駆動
	3. SAP システムに対するスタブ

1. SAP システムのファンクションを呼び出す
        (RFC/BAPI モジュールをインボークし結果を得る)

このシナリオは、"CRM 上で受注登録した受注内容から SAP システム上でも受注伝票を登録する" といった
ビジネス フロー中の一部のビジネス ロジックに SAP システムを利用する業務処理に適用できます。

例えば、次のようなビジネス フローが考えられます。

1. 営業マンがクラウド上の CRM で顧客アカウントに受注の登録をした
       あるいは、営業マンが携帯端末から受注内容をエクセル ファイルで転送してきた
2. Fiorano Platform のビジネス プロセスがこの受注データを受け取る
3. Fiorano ビジネス フローから受注処理に必要な様々なアプリケーションに受注データを転送する
4. 同時に SAP アダプターを用いて SAP システム内の 受注伝票登録の RFC/BAPI モジュールをインボークする
       その際、必要に応じてデータのメディエーション (データ変換、マッピング、コード変換) を行う
5. 伝票登録モジュールの実行結果を受け取り、結果に応じた処置ステップに移行する
       (例えば、エラー時には他のアプリケーションへのロールバックなど必要なエラー発生時処理を行う)

2. IDOC によるイベント駆動
         (SAP 内業務処理進捗のイベント通知)

このシナリオは、SAP システム内でのイベント (業務処理の何らかの進展) 発生を契機に、ビジネス フローを駆動する業務処理に適用できます。
例えば、SAP システム内で受注伝票が登録されたことを契機に、取引先に EDI 伝票を送付したり、MES (製造実行) システムに製造指示を転送する業務処理が考えられます。

1. SAP システム内で何らかの業務処理 (例えば、受注伝票の作成) が実行された時点で
2. SAP システム内で IDOC を生成し、
3. IDOC をメッセージ送信する
4. Fiorano Platform の SAP モニター アダプターは、IDOC メッセージを常にリッスンしている
5. SAP モニター アダプターが IDOC を受け取ると、設定されている Fiorano ビジネス フローを駆動する

3. SAP システムに対するスタブ
        (Fiorano Platform のビジネス プロセスを SAP からインボーク)

このシナリオは、Fiorano Platform 上のビジネス プロセスを SAP システムのファクションと同様に SAP 標準インタフェースである RFC で呼び出すことを可能にします。

1. SAP システム内で外部システムのビジネス ロジック実行が必要になり
2. 外部ファンクションを SAP 標準インタフェースである RFC によってインボークする
3. Fiorano Platform の SAP スタブ アダプターは、RFC のエンドポイントとして機能し、
4. RFC リクエストを受信すると、Fiorano 上のビジネス フローを実行する
5. ビジネス フローの実行が終ると最終的な実行結果を RFC のリプライとして返信する