2005年 5月 18日 ロスガトス、カリフォルニア
インテグレーション ミドルウェアのリーディング企業である Fiorano Software は、北カリフォルニア電力エージェンシー (NCPA: Northern California Power Agency) が Web サービスに基づいた電力スケジューリング ソリューションのバックボーンとして Fiorano ESB を稼動させたことを、本日発表しました。
過去、電力産業は予測可能なビジネス環境にある安定した産業であると認識されていました。しかし、現在は違ってきています。常に改変される政令や法令、電力会社の統廃合、限られた生産能力、老朽化が進んだ設備、人口構成の変化など、すべてが電力会社にのしかかってきます。このことが最も顕著に現れているのが、カリフォルニア州です。
NCPA は、北は Redding 市から南は Lompoc 市までの間の 18 の都市、電力協同組合、特別地区などが集まって結成した機関で、電力の生産、送電、購買などの仕事を行っています。NCPA の電力アプリケーション アーキテクトの Mark Myers 氏によると、このような電力に関わる作業の困難さは日々増加の一途をたどっています。
Mark Myers 氏は、『ここカリフォルニアでは、規則がほぼ毎日のように変更されています。さらに、電力の供給スケジューリングが数時間の単位で間に合わなくなっていたのです。参加している自治体のコストを低く抑えるためには、電力スケジューリングの新しいアプリケーションを採用する必要があったのです。』と、述べています。
NCPA の主要な取引先企業は、データ交換の方法として XML に基づいた Web サービスへと既に移行していました。しかしながら、NCPA はメンバーである自治体や取引先との間のデータ フローにデータ中心のクライアント - サーバー形式を長年使ってきました。また、NCPA は共通ライブラリとして再利用することができないモノシリックな方法で数多くのアプリケーション プログラムを作成してきておりました。
Mark Myers 氏は、『既存のアプリケーションを維持するためのトータル コストは増大し続けていました。取引先の企業が既に採用している Web サービスの利点を活用し、我々も階層的な Web アプリケーションへ移行する必要があることは明白でした。』と、述べています。
NCPA が焦点をあてたアプリケーションの web 化は正しい方法の一つでした。また一方、IT 管理チームは、既存のデータベース、レガシー アプリケーション、新規アプリケーションやサービスを結びつけ、活用させることを可能としてくれるビジネス統合プラットフォームの重要性も認識していました。この重要なミドルウェアとして、NCPA は Fiorano ESB を選択したのです。
『我々が Fiorano ESB を選択した理由は、その機能の優秀さに加え、.NET と Java の両標準をサポートしていたからです。我々の計画は、可能な限り .NET を使用するが、J2EE のほうが適切な箇所ではそれを採用する、というものでした。Fiorano ESB を選択したのには、明白な理由があったのです。』と、Mark Myers 氏は言明しています。
Fiorano ESB は、通信やデータ変換からポータビリティやセキュリティまで、データ処理に関わる標準規格を幅広く採用した最初のエンタープライズ サービス バス (ESB) 製品です。この製品が持つ標準規格に基づいたサービス指向アーキテクチャ (SOA) は、企業内外に散在する既存のビジネス ロジックを迅速に組み合わせて、経営課題の効果的な解決に導きます。
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採用決定から数週間のうちに、NCPA の開発チームは、Oracle データベースとアプリケーション (独自開発ソフトウェアとパッケージ製品ソフトウェアが混在) との間に Fiorano ESB をインストールし、使用を開始しました。NCPA は、一人から二人の最少人数の開発者がアプリケーションを接続するところから開始し、徐々に開発者の数と接続するアプリケーションを増やしていきました。『Fiorano 社は、我々が遭遇したあらゆる問題を解決してくれました。他の多くのソフトウェア ベンダーとは異なり、Fiorano のサポート スタッフは製品開発を行ってきていたため、技術的により深いレベルまで掘り下げた議論を行うことができ、問題解決の大きな助けとなりました。』と、Mark Mayers 氏は述懐しています。
ESB によって実現される Web サービス環境が形成されるにつれ、ほぼ即時に為されるリアルタイムなデータ交換、NCPA 参加各機関による需要予測に基づいた供給スケジュールの決定、発電所へ発電量指示を出す前の事前検証、リアルタイムな評価を可能にする NCPA 参加機関への結果データの配信などの利便性を NCPA は認識していきました。
Mark Myers 氏は、『.NET クラスを使用したリモート アプリケーションを作成することさえも可能になりました。プロセスは .NET リモーティングに似ておりますが、我々は Java メッセージング サービス (JMS) を利用しているため、ビジネス オブジェクトを JMS の処理ストリングとして機能する 64 個のストリングにコンプレスしています。 この機能は、予想していなかったのですが、我々のシステムの生産性向上にも役立つことになりました。』と、語っています。
『電力市場が突然に変化することの無い世界では、Fiorano ESB によって構築した Web サービス アーキテクチャは価値の無いものとなったでしょう。』と、Myers 氏は続けます『以前には為しえなかったことを、我々は実現できるようになりました。NCPA 参加機関の間でデータを共有することばかりではなく、より良い統合、障害対策、システム監視の実現によって市場の変化に柔軟に対応することができるようになったのです。なかでも最も素晴らしいことは、電力の利用者が本当に利益を得られたことです。しかも、より低い料金で。』
北カリフォルニア電力エージェンシー (NCPA: Northern California Power Agency) について
NCPA (www.ncpa.com) は、1968 年に設立されたジョイント エージェンシーです。この 30 年間、発電、送電、蓄電などを通じて経済に多大な貢献をしてきました。NCPA は、電力業界の再編の結果、現在では主要な電力供給元となっています。NCPA の業務には、電力供給スケジュール作成、電力市場や公的機関への管理業務サービスの提供も含まれています。
Fiorano Software について
Fiorano Software (www.fiorano.jp) は、カリフォルニア州ロスガトスに本社を置く、インテグレーション ミドルウェアのリーディング企業です。Fiorano Software のソリューションは、インターオペラべりティ、パフォーマンス、スケーラビリティ、ROI などの面で新たなパラダイムをもたらしています。ボーイング、ブリティッシュ テレコム、NASA、シュルンベルジェ、Federal Reserve Bank of New York、FedEx、ロッキード マーチン、マッケンソンなどの世界的なリーダ企業で Fiorano Software の技術が採用されており、企業のバックボーン システムとして稼動しております。
お問い合わせ先 :
Fiorano Software 日本オフィス
青島 茂
Tel. (03)-5464-8743
info_jp@fiorano.com
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